オリンピックまでひと月を切ったようですが,人の命を犠牲にするかもしれないほどの行事が許されるでしょうか。私は,ワクチンが行きわたるまで,ステイホームを続けるでしょう。
今朝は,和田・村上版「ポートレイト・イン・ジャズ」を追って,というかこの本を歩いて,単行本2冊目の表紙カバーになっているホレス・シルバーの「ソング・フォー・マイ・ファーザー」にしました。
単行本1冊目のカバーは「デューク・エリントン」そして2冊目が今回の「ホレス・シルバー」です。

村上さんは,高校生の頃,ガールフレンドと一緒に米盤の「ソング・フォー・マイ・ファーザー」を買ったそうです。ブルーノートのLPが国内で出たのはその後で,ズシリと重いものだったようです。

ブルーノート1963年,1964年録音 カーメル・ジョーンズtp,ブルー・ミッチェルtp,ジョー・ヘンダーソンts,ジュニア・クックts,ジーン・テイラーb,テディ・スミスb,ロジャー・ハンフリーズds,ロイ・ブルックスds,ホレス・シルバーp
シルバー以外各2人の名がクレジットされていますが,これは2つのセッションを1枚のLPにしたためのようです。
私は,米盤を持てるようなわけもなく,国内盤ブルーノートを大事にしています。
ジャケットは,シルバーの父ジョン・タバレス・シルバーが芝生に腰をおろし,葉巻をくわえた写真が配置されています。
シルバーの父はポルトガル人,母はアイリッシュと黒人の混血だったようで,ファンキーの祖ホレス・シルバーは,肌の色がそんなに黒くありません。
このLPのタイトル曲は,父に捧げられた曲のようです。
モダンジャズのようでもなく,どこか哀愁があり,懐かしくもあります。
ジョー・ヘンダーソンのテナー・サックスが若々しくて好演です。
ホレス・シルバーのピアノは,何を聞いても楽しくなるのが最大の魅力です。