青森市は暴風雪に見舞われるらしいですが,今朝自宅前を除雪,10㎝足らずで安心しました。
最近,音楽の記事が続いていますが,何しろアウトドア活動ができず,冬眠のような生活をしているので,屋内からの発信が続きます。
今日からはしばらくホロヴィッツのピアノを聞くことにします。
私の保有するCDの中でも,ホロヴィッツの枚数が多いのに驚いています。
その中から今朝は,13年間の沈黙を破って聴衆の前に現れた1965年のカーネギーホール・リターン・コンサートにしました。
ホロヴィッツ61歳,超絶技巧を誇る当代一の名人が,精神を病んだとも言われていますが,たくさんのファンが待ちわびたカーネギーホールでのコンサートのライブ録音です。

カーネギーホールの前は十重二十重のファンに,ホロヴィッツはコーヒーを差し入れたという逸話が残っています(CDジャケット写真から)。

ブゾーニ編曲バッハのトッカータから始まります。
シューマン,スクリャービン,ドビュッシーなどを演奏しますが,何といってもショパンのマズルカ,練習曲,バラードが圧巻です。
そして,最後はシューマンのトロイメライ,消え入るように終わらせたいところが,最後に万雷の拍手です。ファンが待ち望んでいたホロヴィッツに熱狂した様子が記録されています。
しばらくホロヴィッツが続きます。
円熟の老巨匠のピアノは,テクニックこれ見よがしの若いプレイヤーのような派手なパフォーマンスをすることなく気品があり,しかも力があります。