立春まであと少し,荒れないで欲しい。
アンリ・マティス展の話題からバッハ・無伴奏チェロ組曲を聞いてみることになりましたが,マティスの切り絵のジャケットを用いたピエール・フルニエの無伴奏が私には一番しっくりしているかな。
私が初めて購入したバッハのLPは,前述のフルニエの無伴奏と同じアルヒーフ盤でカール・リヒターの管弦楽組曲でした。
20歳前後,ドイツ輸入盤で上品な紙製三つ折りのジャケットでした。

4つの曲の第2番は,フルート協奏曲のようにフルートが活躍する曲です。
フルートはオーレル・ニコレ,フルートも管弦楽も,余計な装飾などない潔い演奏です。
私はこれまでこの曲を聞くときは,常にこの演奏を基本に聞いてきたような気がします。
ニコレの端正で透徹した演奏のファンになりました。
ニコレは当時ベルリン・フィルの首席フルート奏者でしたが,現在の首席はエマニュエル・パユ,ニコレの弟子と言われておりますが,パユにも2番の録音があります。これがまた師匠とは全く異なる装飾音満載の演奏です。面白いものですね。