野外活動も少なくなり,屋内にいる時間が増えてきました。
今日は私が敬愛する音楽家レナード・バーンスタインのDVDを紹介します。
バーンスタインは,20世紀アメリカを代表する音楽家で,作曲家,指揮者,ピアニスト,教育者として知られていますが,いわばJ・S・バッハのような足跡を残した人です。
日本でも彼の薫陶を受けた音楽家はたくさんおり,彼が興した音楽祭もあります。
作曲家としては,大ヒットしたウェストサイドストーリーやキャンデイードなど今も演奏・公演されるものも少なくありません。
今日のDVDは,バーンスタインが自らの作品を指揮したものです。

BERNSTEIN・CONDUCTS・BERNSTEIN
1 ディべルティメント ウィーン・フィル 指揮レナード・バーンスタイン 1984.10.5~22 ウィーン・ムジークフェラインザール
1980年にボストン市とボストン交響楽団100周年に捧げられた作品です。
肩の凝らないユーモラスで軽快な曲です。スーザやラデツキー行進曲を連想する場面も出てきます。
2 セレナード(Vn:ギドン・クレメル)
3 交響曲第2番<不安の時代>(P:クリスチャン・ツィメルマン)
1986.5.6 ロンドン,バービカン・センター レナード・バーンスタイン指揮ロンドン交響楽団
2,3ともロンドン交響楽団を指揮し,このDVDの目玉と言えるソリストとして,クレメルとツィメルマンを迎えています。
クレメル39才,ツィメルマン30才,2人とも若々しく精気にに満ちた演奏です。
CDやLPで聞くのとは異なるDVDならではの臨場感があります。何よりも二人の若々しい顔立ちに目を見張ります。
私の持っているクレメルのバッハ・無伴奏バイオリンソナタのLP・ジャケット写真と映像がよく似ています。
ツィメルマンの若いころの写真は見たことがないのですが,このような顔だったのか,容姿端麗です。
交響曲第2番は有名な曲ですが,ツィメルマンのピアノが出色です。
バーンスタインの曲に溶け込み,時には,バーンスタインと対峙し,この曲の多様な音楽を作り上げています。この曲の魅力を再発見しました。
このDVDには,「Teachers and Teaching」という58分のボーナス映像が収録されていてお宝です。
バーンスタイン自らが語り,過去の映像や彼に指導を受けた小澤征爾やマイケル・ティルソン・トーマス が語り,クラスメートのルーカス・フォスが暴君のようだったフリッツ・ライナーの指導のことなどを語ります。
この映像の冒頭で,バーンスタインは「私は教えるときに学び,学ぶときに教えているのだ。」と熱っぽく語っています。音楽の楽しさが詰まっています。