夜明けのJazz,今朝の1枚はビリー・ホリデイの「レディ・イン・サテン」にしました。
ビリー・ホリデイの絶頂期は1940年代までと言われていますが,このLPは1958年,若いころのような声に艶や張りはありません。
それでも私はこのレコードを愛好しています。
レイ・エリスの編曲・指揮のオーケストラをバックに静かに淡々と歌い上げます。
このレコードに針を落とす前に,40年代のレスター・ヤングと共演したCDを聞きました。レスター・ヤングのテナー・サックスが彼女に寄り添います。このCDは,数多い共演の中からCBSがコンプリートCDとして発売したものです。

このCDのほか,CBSから絶頂期の録音を10枚にまとめた「LadyDay」が出ていますが,この中でもレスター・ヤングとの共演を聞くことができます。

村上春樹氏は,「ポートレイト・イン・ジャズ」の中で,レスター・ヤングとの共演盤について,「あえてその中の1曲といえば,迷わずに「君微笑めば」を僕は選ぶ。あいだに入るレスター・ヤングのソロも聞きもので,息が詰まるくらい見事に天才的だ。」と書いています。
その後にも文学的なくだりがありますが,そちらは本文を是非読んでください。
2つのコンプリートCDにもちろん「きみ微笑めば」が入っています。